ピルの薬を避妊薬だと思ってませんか?確かに、避妊の目的で使用されますが
実は避妊以外の目的でピルを使用されてるのを知ってましたか?
目 次
1.『ピル』ってどんな薬なの?
ピルを説明する前に、通常の妊娠を説明するとピルの事がが分かり易くなります。(^^)
2.妊娠にかかわる女性ホルモン
妊娠にかかわる女性ホルモン月経サイクルとホルモンの動き
妊娠するための排卵と月経のサイクルは、分泌されたさまざまなホルモンが血流にのって、それぞれの器官に働きかけることで起こります。どんなホルモンが、どの器官に、どのような働きかけをしているのかを理解しておきましょう。
1.月経の時期に、脳の視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が分泌され、下垂体に、卵胞刺激ホルモン(FSH)を分泌するように働きかけます。
2.指令を受けた脳下垂体はFSHを分泌し、卵巣に、卵胞を成熟させるように促します。
3.FSHに刺激された卵胞は成熟するに伴って、卵胞ホルモン(エストロゲン)を分泌します。
4.エストロゲンによって、子宮内膜が厚くなり、頸管粘液が分泌されるようになります。
5.卵胞が大きくなり、エストロゲンの分泌が十分な量になると、それを察知した視床下部は、脳下垂体に黄体化ホルモン(LH)を大量に分泌させ(LHサージ)、卵巣に排卵するように促します。
6.LHサージを受けて、排卵が起こります。
7.排卵後の卵胞は黄体に変化し、そこから黄体ホルモン(プロゲステロン)とエストロゲンが分泌されます。これらのホルモンの働きで、子宮内膜はより厚さを増し、受精卵が着床しやすい環境を整えます。
以上の様に、女性の脳は妊娠の準備のために2種類の女性ホルルモンの働きの指示を出すんですね。
ピル(経口避妊薬)は、この女性ホルモンの働きをうまく利用します。(^^)
3.あ~!脳の勘違い。
ピル(経口避妊薬)は、女性の卵巣でつくられるホルモン「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」の2つが主成分。これら女性ホルモンの作用を利用して、妊娠を防ぐ薬です。
女性ホルモンは、脳の司令を受けて卵巣から一定のリズムで分泌されます。ところが、ピルを服用して体外から女性ホルモンを取り入れると、脳が、すでに必要なホルモンが分泌されているものと勘違いして、卵巣にホルモン分泌の指令を出さなくなります。
すると、卵巣は“うたた寝”をした状態に。このため排卵が起こらなくなり、妊娠しないというわけです。
4.ピルの種類は?
ピルの種類とか使用法は、男性にして見れば分かりづらいですね?(^^)
4-1. 低用量ピルとは?
低用量ピル
低用量ピルとは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤で、両ホルモンの働きで排卵を抑制し避妊効果を発揮します。低用量ピルは卵胞ホルモンの量を0.05mg(50 μg)未満に抑えたもの。
中用量ピル
中用量ピルとは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤で、両ホルモンの働きで排卵を抑制し避妊効果を発揮します。低用量ピルは卵胞ホルモンの量を0.05mg(50 μg)のもの。
高用量ピル
低用量ピルとは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤で、両ホルモンの働きで排卵を抑制し避妊効果を発揮します。低用量ピルは卵胞ホルモンの量を0.05mg(50 μg)以上ににしたもの。
4-2. 一相性、二相性、三相性の特徴は?
第1世代ピル
昔からあるピルで、卵胞ホルモン量が少なく黄体ホルモン量を多く含有しているのが第1世代ピル。アンドロゲン(男性ホルモンを活発にする)作用が少ないのが特徴で、オーソ・ノリニール・シンフェーズ・エリオットがこの部類に入ります。
第2世代ピル
黄体ホルモンの量が少なくアンドロゲン作用が強いのが第2世代ピル。トリキュラー28・アンジュ・トラディオール・リビアンがこの部類に入ります。第2世代ピルはアンドロゲン作用が強いのでニキビの悪化や抜け毛などの副作用が欠点でした。
第3世代ピル
アンドロゲン作用を抑える種類の黄体ホルモンを含有したものが第3世代ピル。マーベロン・ダイアン・メリアン・レディーE・マーシロンがこの分類に入ります。
21 錠と 28 錠の製剤の違いは?
ピルは 21 日間の服用と 7 日間の休薬を繰り返すのが基本です。21 錠包装のものは、ピルのみ 21 錠包装されており、7 日間完全に休薬します。
一方、28 錠包装のものは、ピルを 21 錠服用した後に何日休薬したかを忘れないようにするために、プラセボ 7 錠が加えられています。
ピルの値段は?どこで売ってるの?
残念ながら薬局では市販されてません。病院の先生の処方箋がいりまい。
おまけに保険が適用されないので全て実費です。
その医療費も病院によって全然違います。
悪徳な病院の場合は、不必要な検査を何種類もする。当然に医療費が高くなる。一方で比較的に良心的な病院もあるみたいです。
よってピルを手に入れるには、まず病院選びから始まりますね。
それは分かったけど、例として、一体いくらぐらい掛かるのよ?
ここでは、幾らとは断定できませんが。
ある病院を例にあげます。
初診料・・・・・・・・・・・・・・・1、931円
指導料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0円
処方料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・699円
検査料・・・・・・・・・・・・・・・2、620円
薬代(1ヶ月分)・・・・・・・2、667円
合計・・・・・・・・・・・・・・・・・7、917円
因みに、ピルは基本的に初潮を迎え月経が始まった女性は誰もが服用できます。
ですが、産婦人科によってはリスクを減らし用心のために20歳前の女性への処方を控えてる病院があるのも事実です。
まぁ~、参考にして見てくださいな(^^)
5.ピルを飲んではいけない人達は?
ピルの成分に対し過敏性素因のある女性 | |
エストロゲン依存性腫瘍(例えば乳癌、子宮体癌、子宮筋腫)、子宮頸癌及びその疑いのある患者 | |
診断の確定していない異常性器出血のある患者 | |
血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者 | |
35歳以上で1 日15本以上の喫煙者 | |
血栓性素因のある女性 | |
抗リン脂質抗体症候群の患者 | |
手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者 | |
重篤な肝障害のある患者 | |
肝腫瘍のある患者 | |
脂質代謝異常のある患者 | |
高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く) | |
耳硬化症の患者 | |
妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者 | |
妊婦又は妊娠している可能性のある女性 | |
授乳婦 | |
思春期前の女性 | |
前兆(閃輝暗点,星型閃光等)を伴う片頭痛の患者(2002.07改訂追加) | |
肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者,亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者(2002.07改訂追加) | |
血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症,糖尿病性網膜症等)(2002.07改訂追加) |