ある健康食品メーカーの統計に
よれば、男性の三割が下痢に悩
まされ、女性の五割近くが便秘
で悩まされているそうです。
れているそうです。
目 次
男性の下痢と女性の便秘の原因と対処方法?
まず正常(健康)な排便までのメカニズム
食べ物が口に入る。
食べ物が口に入ると、口の中であるていど噛み砕かれたあと唾液の酵素と混ざってから送りこまれます。唾液は1日に1リットル前後分泌され、プチアリンという酵素が含まれデンプンを消化して食道に入ります。
食道の役割
飲み込んだ飲食物を胃に送り込む通路となります。こうして食べ物は食道を通るとまず胃の上部に入ります。
胃の中では
胃は、食道を通って送り込まれた食べ物を胃液で消化しさらに胃自体を運動させて食べ物と胃液を混合しそれを一定時間ためておく袋のような器官です。胃はそこで刺激を受けて胃液を分泌します。
胃液が分泌されると、より消化を助けるために胃はぜん運動を始め、胃液と食べ物が撹拌され、食べ物はお粥のような状態になり十二指腸に送りこまれます。
十二指腸の中では
胃の中である程度消化された食べ物は、十二指腸でいよいよ本格的に消化されます。膵臓で作られる膵液と、肝臓で作られる胆嚢で濃縮された胆汁が分泌されます。胆汁は脂肪を乳化して、分解吸収を促進させます。この胆汁や膵液によりさらに消化され小腸に送りこまれます。
小腸の中では
小腸は食べ物の栄養を吸収する主要な器官です。炭水化物、タンパク質、脂肪の三大栄養素とビタミン、ミネラル、水分が吸収されます。この区間で栄養素のほとんどが吸収され残りのカスが大腸に送りこまれます。
直腸の中では
水分を吸収しうんちの保管と形を整えます。
肛門では
めでたく排便して スッキリ!
下痢が起きるメカニズムは?
原因として
食事をすると約10時間ほどで直腸のすぐ上にあるS字結腸に達します。通常はそこで水分が吸収されて適度なかたさの便がつくられますが、なんらかの原因で大腸の内容物が急速に通過してしまうことがあります。
この時、腸管で水分がうまく吸収されない、あるいは腸粘膜から過度の水分が分泌されるなど、便の水分量が増えてしまうために下痢の症状が起こります。いずれの場合も腸の運動が異常に高まり、液状の便が排泄されます。
下痢を起こすとされる原因として
- 食べ過ぎによる消化不良
- 早食いによる消化不良
- 就寝前に食事をした場合による消化不良
- 腐敗したものを食べた事による食あたり
- 毒キノコや貝毒などの有害物質による食中毒
- O157・ノロウイルスなどの細菌やウイルス(ロタウイルス)に経口感染して起こる食中毒
- 冷たいものの飲み過ぎ
- 飲酒した後の翌朝
- おなかを冷やしたり、食後にベルトを締め付けすぎた時など
- 海外で日常食べ慣れないものを多量に摂取した
対処方法として
安静と保温
全身を安静にし腹部を休めることは、腸への刺激を避け、腸蠕動を抑えることにつながります。倦怠感や脱力感がある場合は、十分な休息をとるようにしましょう。
腹部を保温すると、腹部内臓器への循環血液量が増加し、消化・吸収を助けます。腹部を冷やさないようにし、衣服やカイロなどで腹部を保温するとよいでしょう。
ぴったりとした衣服やきついベルトなどは避け、腹圧をかけないようにしましょう。
食事療法
下痢が続くと脱水症状(のどの渇き、皮膚の乾燥、倦怠感など)になりやすいので、水分補給を心がけてください。
食事は食物繊維が少なくて消化がよく、栄養価の高い食品を、少量ずつ回数を多くしてとるようにします。
- 望ましい食品
- 水分:薄めた果汁、薄いみそ汁、ジュース、スポーツ飲料、ゼリー、プリンなど
消化のよいもの:粥、うどん、豆腐、煮魚、茶わん蒸し、おろしたりんご、裏ごしした野菜など
- 避けたほうがよい食品
- 油っこい料理、脂身の多い食品、冷たい食品、繊維の多い食品(こんにゃく、きのこ、海藻、ごぼうなど)、乳製品(牛乳、低脂肪牛乳など)、刺激の強い食品(アルコール、濃いコーヒー、濃いお茶、香辛料、塩分、炭酸飲料など)
<style=”color: #008000;”>薬物療法
軽い下痢の場合は、整腸剤や下痢止めの薬を内服して調節することも必要です。下剤の量が多すぎることによる下痢の場合は、下剤の量を減らしてみてください。
ただし、1日4~6回以上の強い下痢や3~4日間以上続く下痢の場合は、担当医や看護師にご相談ください。
便秘が起きるメカニズム
口から入った食べ物は、胃で消化され、そしてドロドロになって腸へと運ばれます。腸に入った食べ物は、腸のまわりの筋肉の伸縮により肛門へと送り出されます。
しかし、腸の運動がうまくいかないと、便が大腸の中に溜まってしまい便秘となってしまいます。いつまでも便が大腸内に溜まったままでいると水分を失い便が硬くなり、もっと出にくくなるという悪循環に陥ります。
便秘の基準、便の状態は人それぞれ違いますが、一般的に3日以上排便していないと便秘であるとされています。
食べ物の消化から排泄までは30~120時間とされていますから、もし6日以上便が出ない場合は、便秘の中でもヒドイ部類に入るので専門医に相談して下さい。
原因として
- ぜん運動が弱いと便は大腸に留まり便秘の原因になります。
- 水分の吸収能力が弱い
- 水分が足りない
- 食物繊維の摂取が少ない
- 腸内環境が悪い
対処方法として
まずは生活習慣を見直すことが大切です。しっかりと睡眠をとる、食事は朝・昼・夜と規則正しく摂る、ストレスを溜めない、ということを心がけるようにしましょう。
またからだを動かしたり、腹筋をきたえたりして、腸の排便機能を強くすることも効果的です。
それでも便秘が治らない場合は、クスリを用いるのも一つの方法です。上手にクスリを使うことによって便秘改善のきっかけにすることもできます。便秘薬にはたくさん種類がありますので、医師または薬剤師に相談して自分に合った便秘薬を選びましょう。
クスリを服用してもお通じがない場合は、何らかの病気が原因で起こっていることも考えられます。このような時は、医師または薬剤師に相談してみましょう。
クスリを服用してもお通じがない場合は、何らかの病気が原因で起こっていることも考えられます。このような時は、医師または薬剤師に相談してみましょう。